ボクシング元東洋太平洋クルーザー級王者の西島洋介(32=高田道場)が「忍者跳びヒザ蹴り」を引っ提げて、総合格闘家デビューする。あす26日のPRIDE31(さいたまスーパーアリーナ)でマーク・ハントと対戦。24日に都内で行われたルールミーティングに出席し、初めて顔を合わせた。終始余裕の元K-1王者に対して、オランダで習得した新必殺技の投入を予告。36・5キロ差のハンディを克服して金星を狙う。
ルールミーティング終了後、西島は自らハントに歩み寄り握手を求めた。健闘を誓い合いながら、拳から相手の力量を測った。「皮膚が硬かった。力を感じた」。36・5キロの体重差に拳の力。パンチだけで通用する相手ではないと、あらためて確信した。「チャンスがあればひざ蹴りを出したい」。準備した必殺技に命運を託した。
1月15日のハント戦決定直後に海外修行に出発した。米国で10日間実戦練習を積んだ後、格闘技王国オランダ入りした。そこでヘビー級王者ヒョードルの打撃コーチ、ルシアン・カルビン氏の直接指導を受けた。約2週間の練習で伝授されたのが「跳びひざ蹴り」だった。パンチしか頼る武器のない男が、新たな必殺技を手に入れた。
不思議と違和感はなかった。実はボクサー時代に「忍者飛び斬りの術」という必殺パンチを開発した。相手の胸元までジャンプし、驚いて見上げた相手の顔面に、右ストレートをたたきつける荒技。手と足の違いこそあれ、距離感、タイミングとも、今回の跳びひざ蹴りと大差はない。むしろパンチよりも自然にひざを出すことができた。
03年7月10日、連勝が20で止まった敗戦以来2年7カ月ぶりのリングになる。当初は昨年大みそかデビュー予定だったが、パンチ以外の力不足で見送った。それでも昨秋にはクロアチアでミルコ・クロコップと約1カ月間の合同練習を消化。さらに国内では桜庭和志らと連日のスパーリングで、着実に総合格闘家としての技術を身に付けた。
リングコスチュームも緑と黄色をベースにしたものに新調した。「有名な方ではないですが、今年のラッキーカラーを占ってもらって決めた」と、勝利への強い意欲をみなぎらせた。やり残したことはない。強敵ハントを撃破して、5月開幕の無差別級GP出場権をつかむ。